用語解説

#01

所要時間5分

【無間地獄(阿鼻地獄)】とは? | 仏教用語わかりやすく説明


地獄の中でも最も苦しむと言われている、無間地獄についてわかりやすく説明していきます。

講義で学べるポイント!

  • 無間地獄とは?
  • 様々な地獄とは?
  • 八大地獄とは?

【無間地獄(阿鼻地獄)】とは?

地獄の中でも最も苦しむと言われる無間地獄、この地獄を学んでいくと地獄世界の全体像が見えてきました。

無間地獄とは?

八大地獄のなかの最下に置かれ、父母、出家者を殺害するなどの、五逆罪や、仏の教えを避難する謗法などの重罪を犯したものが落ちると言われているところです。

罪人は犯した罪の償いとして、この地獄で猛火に身を焼かれ極限の苦しみを味わうと言われています。

ここで聞き慣れない単語が出てきました。

八大地獄、五逆罪、謗法です。

八大地獄は詳しく見ていきますが、五逆罪と謗法に関しては簡単に説明します。

五逆罪とは?

五逆罪とは簡単に言うと仏教で定義されている、5つの罪のことです。

  • 殺父(しいぶ=父を殺すこと)
  • 殺母(しいも=母を殺すこと)
  • 殺阿羅漢(しいあらかん=悟りを得た聖者を殺すこと)
  • 破和合僧(はわごうそう=僧団を破壊すること)
  • 出仏身血(すいぶっしんけつ=生身の仏陀の身より血を出すこと)

この5つがあるとされています。

五逆罪についてはコチラのノートを御覧ください

https://tellaco.site/column/sin/

謗法とは?

謗法は法を謗る(そしる)と書きます。

法とは「仏教の教え」のことで、謗るとは「人のことを悪く言う。非難する。けなす。」という意味です。

つまり、仏の教えを避難する、けなすことを謗法といいます。

五逆罪や謗法を犯すと悪業を積んだことになり地獄に落ちるということですね。

その地獄が8段階あるとされています。

それでは、八大地獄について見ていきましょう。

八大地獄とは?

そもそも前提として、地獄には各経典によってすこし説明が異なっています。

例えば等活地獄より阿鼻地獄に至る八熱地獄 (この八熱地獄を一般的に八大地獄といいます) や極寒に苦しめられるという八寒地獄が特に有名です。八大地獄以外にも百三十六地獄、六万四千地獄などが説かれています。

今回はその中でも代表的な8大地獄である八熱地獄に関しての説明をさせて頂きます。

八大地獄はこの8つを指します。

  1. 等活(とうかつ)地獄
  2. 黒縄(こくじょう)地獄
  3. 衆合(しゅごう、しゅうごう)地獄
  4. 叫喚(きょうかん)地獄
  5. 大叫喚(だいきょうかん)地獄
  6. 焦熱(しょうねつ)地獄 / 炎熱(えんねつ)地獄
  7. 大焦熱(だいしょうねつ)地獄 / 大炎熱(だいえんねつ)地獄
  8. 阿鼻(あび)地獄 / 無間(むげん)地獄

それではこれらの8つの地獄についてそれぞれを詳しく見ていきましょう!

等活(とうかつ)地獄

一応地獄の中でも一番軽い(という表現が正しいのかはわからないですが…)とされている地獄です。

場所は私達の住む人間界の遥か地下の1千由旬(ゆじゅんというのはインドで使われている距離の単位です。単位は1由旬が約10くらいという説があります。)

アリや蚊のような小さい虫を殺した人も含めて、生き物を殺した人が懺悔しなければ必ずこの地獄に堕ちると説かれています。

また、生前に争いが好きだった人や、反乱で死んだ人もここに落ちると言われています。

この中の人たちはお互いに自分たちの身に備わった鉄の爪や刀剣などで殺し合います。

また獄卒とよばれる、牢屋の番人に身体を切り裂かれ、粉砕され殺されます。

しかし、一度死んだものの、涼風が吹く、もしくは獄卒の「活きよ、活きよ」の声で何度も等しく元の身体に生き返り、苦しみ続けます。そのため等活地獄と言われています。

※この「死んでもすぐに肉体が再生して何度でも責め苦が繰り返される」条件は等活地獄だけでなく、他の八大地獄や小地獄にも共通します。

要するに地獄に落ちると、死んでも死にきれないほど苦しみ続けるという事になります。

等活地獄における人の寿命は人間界の時間に換算すると1兆年以上という計算になります…

想像を絶する期間にわたって苦しみを受けることになるのです。

黒縄(こくじょう)地獄

第2番目の地獄です。殺生だけでなく盗みを重ねた者がこの地獄に堕ちると説かれています。

等活地獄の下に存在します。

ここでは、熱く焼けた鉄の地面に伏し倒され、熱く焼けた黒縄で体を巻かれます。

(想像するだけでも恐ろしいですよね…)

それだけでは収まらず、熱く焼けた鉄の斧やノコギリで黒縄の跡にそって切り刻まれます。

この苦しみは、等活地獄の苦しみの10倍と言われています。

黒縄地獄における人の寿命は人間界の時間に換算すると13兆3225億年相当と言われています…

もうメチャクチャな状態です。。。

衆合(しゅごう、しゅうごう)地獄

第3番目の地獄です。殺生や盗みに加えて淫らな行いを繰り返した者が落ちると説かれています。

黒縄地獄の下に存在します。

牛頭・馬頭などの姿を持つ鬼どもによって鉄の山々の中に追い込まれ、その山々に両側から迫られ押しつぶされます。

さらに、鉄の臼の中に放り込まれて、ハンマーのようなもので打ち砕かれます。

それだけでは収まらず、猛獣や烏、鷲などに身をついばまれたり、刀剣のように尖った葉が生い茂っている樹林に迷い込み、美女にたぶらかされて体中を切り裂かれます。

この苦しみは、黒縄地獄の苦しみの10倍と言われています。

衆合(しゅごう、しゅうごう)地獄における人の寿命は人間界の時間に換算すると106兆5800億年に当たると言われています。

叫喚(きょうかん)地獄

第4番目の地獄です。殺生や盗み淫行に加えて、お酒に関わる悪事をしたものが落ちると説かれています。

(ただ酒を飲んだり売買しただけの人は、この地獄には堕ちないという説もある。もともと飲酒行為自体は罪ではなく、罪を誘発する恐れがあるので遮罪(本質的には罪ではないが、罪に繋がる可能性があるため禁止されている罪)という位置づけになっている)

自分が飲むだけでなく、他人に酒を飲ませて悪事を働くように仕向けるようなことも叫喚地獄に堕ちる条件になる。

衆合地獄の下に存在します。

お湯が煮えたぎる大釜や猛火を出すの鉄室に入れられ、口に無理やり溶けた銅を流し込まれます。

罪人は号泣、叫喚するがその苦しみは止まないと言われています。

それだけでなく、泣き喚き、許しを請いするとそれを聞いた獄卒はさらに怒り、罪人をますます苦しめると言われています。

その苦しみは、衆合地獄の更に10倍と言われています。

(もはや即死レベルの拷問ですが…死んでも何度でも生き返ってしまうのです)

叫喚地獄における人間の寿命は人間界の時間で852兆6400億年に当たると言われています。

恐ろしすぎて言葉が出ませんね…

大叫喚(だいきょうかん)地獄

名前を見るだけでも逃げ出したくなりそうな地獄ですよね…

大叫喚地獄は第5番目の地獄です。

殺生、盗み、淫行、飲酒に加えて嘘をつくと落ちると説かれています。

叫喚地獄の下に位置に存在します。

叫喚地獄で使われる大釜より大きな物が使われ、更に大きな苦しみを受けるされます。

その苦しみは、叫喚地獄の更に10倍と言われており、

大叫喚地獄における人間の寿命は人間界の時間で6821兆1200億年に当たると言われています。

恐ろしすぎて言葉が出ませんね…

焦熱(しょうねつ)地獄 / 炎熱(えんねつ)地獄

殺生、盗み、邪淫、飲酒、妄語、に加えて邪見という仏教の教えとは違う考えを説き、実践すると落ちると説かれています。

(なかなか厳しいですね。)

第6番目の地獄で大叫喚地獄の下に存在します。

焼いた鉄の棒で串刺しにされたり、鉄鍋の上で猛火にあぶられたり、します。

また目・鼻・口・手足などに分解されてそれぞれが炎で焼かれることもあります。

この焦熱地獄の炎に比べると、今までの地獄の炎がまるで雪のように冷たく感じるほどといいます…

またほんの豆粒ほどの焦熱地獄の火を地上に持ってあがっただけでも地上の全てが一瞬で焼き尽くされると言われているほどです。

その苦しみは、大叫喚地獄の更に10倍と言われており、

焦熱地獄における人間の寿命は人間界の時間で5京4568兆9600億年に当たると言われています。

桁がおかしくなってきましたね…

大焦熱(だいしょうねつ)地獄 / 大炎熱(だいえんねつ)地獄

殺生、盗み、邪淫、飲酒、妄語、邪見、に加えて犯持戒人という尼僧や童女などへの強姦の罪を犯すと落ちると説かれています。

第7番目の地獄で焦熱地獄の下に存在します。

焦熱地獄の炎と比べ物にならないくらいに、極熱で焼かれてます。

その炎は最大で高さ500由旬、横幅200由旬あるとも言われています。

炎に焼かれた罪人の苦しみの雄叫びは地獄から3000由旬離れた場所でも聞こえると言われるほどに…

その苦しみは、焦熱地獄の更に10倍と言われており、

大焦熱地獄における人間の寿命は人間界の時間で43京6551兆6800億年に当たる。に当たると言われています。

阿鼻(あび)地獄 / 無間(むげん)地獄

殺生、盗み、邪淫、飲酒、妄語、邪見、犯持戒人、に加えて父母・阿羅漢(聖者)を殺害する罪を犯すと落ちると言われています。

いよいよ地獄の中の地獄阿鼻地獄の出番です。

第8番目の地獄で地獄の最下層に存在します。

大きさは前の7つの地獄よりもさらに大きく、最下層であるこの地獄に到達するには、真っ逆さまに落ち続けて2000年かかるといわれている

到達するだけで2000年の間真っ逆さまで暗闇の中を漂うのだ。

苦しみを絶え間(寸分・刹那)なく受けるため無間地獄、という呼び方もされるという説もある。

その苦しみは、焦熱地獄の更に1000倍と言われており、今までの7つの地獄でさえ、この無間地獄に比べれば夢のような幸福だったと言われる程である。

それだけ。父母や聖者の殺害は罪深きことなのだ。

大焦熱地獄における人間の寿命は人間界の時間で4349京2413兆4400億年に当たると言われています。

以上が八大地獄になります。

いやー想像出来ないほど辛い世界ですね…

地獄に堕ちないようにしないと..と思ってしまいます。