用語解説

#01

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四苦八苦の意味は?仏教用語わかりやすく説明シリーズ


四苦八苦の意味や由来について日常生活の観点からわかりやすく説明します。

講義で学べるポイント!

  • 四苦八苦の意味は?

日常生活から考える「四苦八苦」の意味や由来をわかりやすく説明

お釈迦さまが説かれた教えの一つに「四苦八苦(しくはっく)」があります。「苦」というと、一番に思い浮かぶのは「苦しみ」でありましょう。

そして、日本人は「9」を「きゅう」とは言わずに、「く」と読むこともあり、「9」の付く日は「苦しみ」を連想するとのことで、忌み嫌われていることもあります。

ですが、これらは迷信や誤った考えでありましょう。仏教において、「苦」とは、「苦しみ」という意味もありますが、同時に、超えなければならないものでもあります。

「苦しみの先に幸せがある」という言葉の如く、「苦を乗り越えた先に覚りがある」のです。

では、「四苦八苦」について、その名称を紹介します。

 

  1. 生苦(しょうく)
  2. 老苦(ろうく)
  3. 病苦(びょうく)
  4. 死苦(しく)
  5. 愛別離苦(あいべつりく)
  6. 怨憎会苦(おんぞうえく)
  7. 求不得苦(ぐふとっく)
  8. 五蘊盛苦(ごうんじょうく)

 

①~④までをあわせて「四苦」といい、四苦に⑤~⑧を合わせて「八苦」といいます。では、それぞれの内容を見ていきましょう。

 

①生苦

私たちは、父親と母親の温かな慈愛によって、この世に誕生してきました。しかし、生まれた瞬間から、「生」という字の意味は、「生まれる→生きる」となります。

「生き抜いていく」ということから、生まれた瞬間より「苦」が始まるのであって、「生まれる苦しみ」となるのです。

 

②老苦

そして、生まれた瞬間より、日を重ね、月を重ね、年を重ねます。小さな赤ちゃんとして生まれた私たちも、身心ともに成長し、青年・壮年・老年と変化してゆきます。

年を重ねれば、記憶力が低下したり、思うように身体が動かなくなったりと変化しますが、それに逆らうことはできません。これが、②「老う苦しみ」であります。

 

③病苦

年を重ねると、身体のあちこちが痛くなったり、身体の臓器が弱ったりと、必ず病気にかかります。病を患うには、老齢の方に限らず、若年の方も同じでしょう。

肉体や精神に不調が伴うことは避けたいと思いがちですが、それこそが③「病いの苦しみ」なのです。

 

④死苦

生まれたということは、その瞬間から、「死」に向かっているのです。命を与えられた者は、「死」を免れることはできません。必ずや迎える④「死ぬ苦しみ」です。

しかし、限りが有る命だからこそ、自分らしく豊かな人生にしたいものであります。

 

⑤愛別離苦

「あの人に会いたい」と思うことは、よくあるでしょう。特に恋愛においては、「今すぐにでも恋人に会いたい」と感じることは多いです。

また、死別の悲しみは、人間が感じる悲痛な思いの中でも、一番に挙げられると思います。愛する人と別れなければならないこと、離れなければならないことが説かれているのです。

 

⑥怨憎会苦

もめ事やケンカをしたとき、「あの人に会いたくない」と思うことがあります。ですが、家族としての営みや仕事をする上での役割を果たすには、会いたくない人にも、会わなくてはなりません。

そのような「苦」を説かれています。せっかく他者とお会いするのであれば、また会いたいと思われるような人間形成を心がけたいものです。

 

⑦求不得苦

欲しいものが手に入らないことを説いた苦です。「宝くじが当たって欲しい」や「あの人と一緒になりたい」など、私たちは多くの望み(欲望・欲求)を持っています。

しかし、それらがすべてそのままに成就することはないと、指南されているのです。

 

⑧五蘊盛苦

仏教的な解釈では、現実を構成している5つの要素があり、それは⑴色(しき=肉体)、⑵受(じゅ=感受作用)、⑶想(そう=表象作用)、⑷行(ぎょう=意志作用)、⑸識(しき=認識作用)を指しています。

これらの5つが、苦であることを意味しており、つまりは迷いの世界として存在する一切のものはすべて苦であるのです。

 

日常生活から考える「四苦八苦」の意味や由来をわかりやすく説明のまとめ

お釈迦さまの代表的な教えのひとつである「四苦八苦」について、紹介させていただきました。

きっと、お釈迦さまも、私たちと同じように、苦悩されたのです。生まれてから死ぬまでのことはもちろん、日々の生活でも非常に悩まれたのでしょう。

「生老病死」から始まるこの教えは、とても難しいようなイメージを持ちますが、実際には、私たちの生活と深く関わり合っている教えなのです。

2500年前のインド社会と、2020年の日本では、時間も空間も大きく異なりますが、いつの時代にも、人間が苦とする内容に相違なきことを、お釈迦さまが教えてくださっているように感じてなりません。

そして、お釈迦さまの教えは、2500以上が経った現在でも、通ずる教えなのです。だからこそ、私たちは、お釈迦さまの教えを受けとめて、前向きに歩んでいきたいと思います。