STEP04

講義#03

所要時間3分

仏教の代表的な登場人物を知ろう③

勢至菩薩


  • 勢至菩薩について説明していきます。

講義で学べるポイント!

  • 勢至菩薩とは?

勢至菩薩

仏教において、登場人物はたいへんに多く、そのなかでも「菩薩」は数多く登場してきます。

そのなかでも、有名な1人に「勢至菩薩(せいしぼさつ)」がいます

浄土信仰においては、阿弥陀如来の脇にいる菩薩として、認知されている方もいらっしゃるでしょう。

ここでは、勢至菩薩について学ぶこととします。

 

「摩訶娑他摩鉢羅鉢多(まかしゃたまはらはた)」といい、サンスクリット語では「偉大な勢力を得た者」という意味であり、大勢至(だいしせい)・得大勢(とくだいせい)・大勢志(だいせいし)・大精進(だいしょうじん)とも訳されます。

 

阿弥陀仏(あみだぶつ)の脇侍(わきじ=脇に随侍する者)として、「観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)」と相対的な関係にあります。智慧の光をもってすべての者を照らし、あらゆる苦難を離れさせて、無上なる力を得させることから、このような名称になったといわれています。

 

『観無量寿経』などでは、阿弥陀如来の三尊の一つとして観世音菩薩と相対し、右の脇士となって「智慧」をあらわしています。『法華経』の1番目の章「序品(じょほん)」では、80000人の菩薩の一人として名を列ねており、「阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい)」(悟りのこと)を得て、退転することなく、自在に法を説くことができたといわれています。また、同じく『法華経』20番目の章「常不軽菩薩品(じょうふきょうぼさっぽん)」では、対告衆(たいごうしゅう=受け手・聞き手のこと)ともなっているのです。

 

阿弥陀三尊(阿弥陀・観音・勢至)の一として広く尊崇されてはいますが、対比した位置にある観世音菩薩への信仰に比べると、盛んではない印象を持ちます。観世音菩薩の場合には独立して信仰対象となっている一方で、勢至菩薩が独立して尊崇される場面は少ないのであります。

 

勢至菩薩は、肉髻(にくけい=頭頂の肉の隆起)に宝瓶(ほうびょう)をいただき、合掌や来迎印(らいごういん〈印相のひとつ〉)の姿で示されていることが多いです。ですが、密教においては手に蓮華の花を持っているなど、さまざまな形が見られます。

 

阿弥陀仏へ礼拝をする際には、その脇士となっている「勢至菩薩」も意識してみますと、信仰世界が広がってゆくのではないでしょうか?(論)

 

次は4つめの講義「大日如来」です