コラム⑦

コラム

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所要時間3分

コラム⑦

講義で学べるポイント!

「三日とろろ」とは?

「円谷幸吉」の遺書に?

おせち料理のあとは……
元旦より、おせち料理をごちそうになり、豪華なものを食べると、普段は食べぬものをいただいたことで、胃腸が疲れているだろうから優しいものを食そうという風潮もある。日本各地には、そのような風習や慣例が残っているが、今日は、その一つを紹介しておきたい。

三日とろろ
福島県の県北地域では、古来より伝来しているところであるが、正月の三日に「とろろ」を食すると健康である……という慣習がある。
とろろは、流れるように体内に入っていくので、消化によいとされ、また正月の3日に食べることで、風邪をひかず寒さも乗り越えられるという意味であろう。
この三日とろろが、有名になったのは、ある有名人の遺書である。

円谷幸吉の遺書
この三日とろろがたいへんに有名になったのは、マラソンランナーとして有名な円谷幸吉の影響である。
円谷は残念なことに、自ら命を絶つことを選択したのである。そのときの遺書にて、三日とろろについて記してあるので、原文のママに紹介をしておきたい。

父上様、母上様、三日とろろ美味しゆうございました。干し柿、餅も美味しゆうございました。

昭和43年の正月に、自ら命を終えるにあたって書いたのである。円谷は、1月9日に亡くなったわけであるが、「三日とろろ」が美味しかったことを感謝の念と共に記しているのである。三日とろろを食して、1週間もせずに命を閉じられたのであるが、遺書にまで記すということは、よほど印象に残った食事であったのだろう。

むすびにかえて
この遺書が公となったとき、「三日とろろ」とはなにか?と、話題になったと聞き及んでいる。そして、皆が調べると、福島県の一部地域に伝わる風習であることがわかったのである。

現在の須賀川市の出身である円谷幸吉は、福島県が誇る偉人でもある。
福島県に縁のある私も、今年も、三日とろろを美味しく頂戴しました。

これからは、仏教に限らず、文化や風習なども取り上げていきたいと考えています。